第16回えちごくびき野100kmマラソンthe FINAL(4)中盤戦

第2関門の「大島生活改善センター(39.3km)」に到着したのは、午前9時30分過ぎ。
制限時刻は10時45分なので、1時間以上のリードを保てていることにホッと一安心です。精神的な余裕ができたので、ここではエイドの温かい食事をじっくり楽しむことができました。

さらに、ここでも貴重な「氷」をゲット。ラスト数個というギリギリのタイミングで戴くことができ、再び腰回りにしっかりと巻き付けます。練習ではここまで酷くなることはなかったのですが、なぜか今回は右腰の痛みが引いてくれません。これ以上悪化しないことを心の中で祈りつつ、再びコースへと踏み出しました。

ここから50km地点の「虫川大杉」までは、今大会最大の難所と言える過酷な峠道が待っています。
前日にバイクで試走していたため「どれほどの急坂か」というイメージは完全に頭に入っていましたが、やはり自分の足で挑む上りは別格。容赦なく襲いかかる傾斜に、迷わず「歩き」に切り替えます。

周りのランナーたちも次々と歩き始めており、「みんな歩いているから…」と言い訳を作ってしまう弱い自分も顔を出します(苦笑)。そんな激坂を横目に、後方からスタートしたDブロックの強者たちが颯爽と走って追い抜いていきます。「いつかは自分もあんな走りをしてみたいものだ」と感嘆しつつ、自分のペースを崩さず前へ進みます。

急坂を登りきった後は、緩やかな下り。
その途中で「フルマラソン(42.195km)」の標高(距離)標識を通過しました。「やっと42kmか…」と遠い目になりつつも、体調自体は悪くありません。とにかく心配なのは腰の痛みだけです。

山を下り、少し走ると第3関門の「浦川原区総合事務所(52.2km)」に到着!
ここでは待望の「ドロップバッグ」を受け取ることができます。さすがに50kmを過ぎて脚には確かな疲労が溜まっていました。

ドロップバッグから取り出したのは、後半戦用の補給ジェル3つと、個人的な秘密兵器「モンスターエナジー(3倍濃縮ショート缶)」。
ウルトラマラソンで疲労がピークに達したときのエナジードリンクは、驚くほど体に効きます。長丁場のレース中、大量の水分は一気に飲めないため、この少量・高濃度のショート缶が本当に重宝するのです。

クイッと飲み干して、短めの休憩で再スタート。
走行距離が折り返しの「半分」を過ぎたことで、メンタル的にも少し楽になりました。「あとひとつ大きな峠を越えれば、あとは消化試合(平坦)だ」と、残り時間とペースを頭の中で計算しながら走ります。

そして迎えた、コース最後の峠道。


前日下見の段階で「ここは相当エグいな」と把握していた通り、目の前に立ちはだかる永遠と続くかのような真っ直ぐな上り坂は、メンタルをゴリゴリと削ってきます。もちろんここも迷わずパワーウォーク。

時計の針が12時を回り、日差しとともに気温が急上昇してきました。途中のエイドで頭からバケツの水を頭からかぶり、なんとか正気を保ちます。どんなに長い上り坂でも、歩みを進めればいつかは頂上に着くもの。なんとか登り切り、下り区間へ!

上りで脚を休められたおかげで、ゆっくりではありますが下りは再び走ることができました。
そして、この激しい下りを下りきると、いよいよ事前の想定通り「平坦区間」へ突入します。

……しかし、ここからの平坦が本当に長かった。
バイクで走ったときでさえ「長いな」と感じた一本道は、自分の足で走るとその何倍にも感じられます。見渡す限りの田んぼの真っ只中、逃げ場のない酷暑の中でひたすら突き進む直線コース。歩道が綺麗に整備されているのが救いですが、直射日光を浴びながらのランニングは想像絶するキツさでした(前日立ち寄ったコンビニ風のお店も、当日は定休日でお休みでした……無念)。

それでも必死に脚を前に出し続け、高速道路の高架を潜り抜けて、ようやく第4関門「柿崎(69km)」にたどり着きました。時刻は14時ちょうど頃。

制限時間に対して、バッファ(貯金)は残り40分ほど。
前半にあった1時間以上のリードが、過酷な峠と暑さでだいぶ削られてきてしまいました。「完走はまだ狙えるが、うっかりしていると呑まれる」という絶妙なライン。残り30kmへの強い焦りと不安を抱えながら、エイドも早々に切り上げて次なる関門へ急ぎました。

 

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