6時間20分で50kmのエイドを出発。
なだらかな上り坂からスタートです。
これくらいなら走れるだろうとゆっくりと走ります。
54km地点で北相木村に行ってから折り返してきたランナーとすれ違います。
この手前のエイドで気合を入れるためにバッグに入れてきたエナジードリンクを飲みました。
いよいよここからが勝負です。
まずは折り返し地点となっている59kmの北相木村役場に向かって走ります。
これまでと違い平坦に近い道が多いので走りやすいです。
このときずっとペーサーのように前を走られていた方が鈴木さん。
折り返してくるランナーの方がよく声をかけてくるので、どこかの有名なランニングクラブの人かと思ったのですが、結構な有名人の人でした。
いちご牛乳のシャツが目立っていましたね。
村役場に到着です。
折り返しポイントのエイドでは冷凍パインが置いてありました。
これがものすごい美味しかったです。
村役場からの折り返し後は7分/kmで走り続ける素晴らしいペーサーの人が見つかったので、ずっと後ろをついていきました。
途中心が折れそうになりましたが、やはりペーサーがいると助かります。一人だったらすぐに歩きだしてしまうところでした。
結果的に50kmから65kmまでほぼ走り切りました。
これが今回の最大の勝因だと思います。
馬越峠の頂上は79km。その手前4kmくらいが辛いと効いていたので、そこまでなんとか行こうと思ったのですが、現実は全く違いました。
もう65kmから辛いです。
やばい。ここから歩いたらほぼ15km歩くことになってしまう。という不安に苛まれましたが、足が動きません。
少し平坦になったところは走りましたが、その他はほぼ歩き。
10分/km以上のペースで進みました。
そして71kmのエイドでスタート時に一緒だったサンダル戦士に会いました。
ここまで本当にサンダルで走ってきたようです。
恐ろしい。
足をあまり高くあげずに非常に速いピッチで進んでいきます。
ほとんど歩かず、ゆっくりでも走っているところがすごいですね。
なるほど、こういう走り方がサンダルなら重要なんだなと感心しつつ、一生私はサンダルで走ることはないなぁと思いました。
76kmの馬越峠入り口エイドで水を補給し、いよいよ馬越峠へ。
このエイドでもらったどら焼きを食べながら歩いて上ったのですが、なんとどら焼きが気管に入りしばらくの間咳き込むことに。
みんなが歩いている中、ずっと咳き込みながら上っていく人はこのコロナ禍もあり、かなり嫌な感じだった気がします。
で、馬越峠ですが、これは一切走れません。
普通の人はこの坂を走るのは無理だと思います。
歩いてもかなり疲れます。
恐ろしい山ですよ。
79kmと分かっているのにそろそろかなとカーブの度に思いつつ、まだまだ先であることに打ちのめされます。
時間だけが過ぎていき、ただし馬越峠の関門には引っかからない事が分かったので少し安心しながら上りました。
頂上からの下りが勝負。この下りのために力を溜めておくんだとずっと思っていました。
そしてついに山頂に到着です。
ここではメダリストのジェルを貰えるので、それを飲んで回復させます。
さぁ、下りです。
時間は11時間手前。もう残り3時間しかありません。
しかし、下りは得意なので、エイドで水を補給するとすぐに出発しました。
1km走ると80kmのポイントです。
11時間。
残り20kmを3時間で走れるか。
普段なら余裕ですが、もうかなり足に来ています。
しかし、ここから89kmまでが下りなので、ここで一気に時間を稼ぎたいと思います。
勢いよく下りましたが、膝が壊れました。
ひざよりもアキレス腱周りがかなり痛くて、太ももも限界です。
84km地点で足が吊り、少し休憩してまた走り出します。
下り得意かと思っていたのに、この長い下りは流石に無理でした。
下りならどこまでも走れると思っていた幻想が一気に打ち砕かれました。
やはりちゃんと下りの練習もしないとだめですね。
それでも90kmを12時間15分。
残り10kmを1時間45分で走れば完走できるところまで来ました。